でかいペットボトルの焼酎を買わない人間です

私も酒が好きだ。酒も私のことが好きなんじゃないかな、なんて酔狂なことは思わないけれど。

黄金頭さんの書く文章は、なぜあんなにも人々に受けるのか?*1 受けているのがうらやましい。何が受けるのか知りたいと思った。彼の文章をなぞり、私なりに書いてみたら何かわかるかなと思った。

醸造酒と蒸留酒だったら、醸造酒のほうが好きだということになるかな私は。日本酒が大好きなのだ。

でも、ウイスキーも好きだ。スコッチ、――シングルモルト好きだ。ウイスキーを知ったのがシングルモルトだったから。
昔、私にウイスキーを教えてくれた人がいた。その人に連れられて新宿のバーで朝まで飲んでいた時期があった。その人は私よりひとつかふたつ年下で、たしか20歳だったが妙に大人びていた。どう見てもサラリーマンをやってるだろうという風貌だったが、コンピューターグラフィックを学ぶ専門学校生だった。その人の家は新宿の一軒家で、遊びに行ったこともあったな。懐かしい。
その当時の私はアルバイトの身分で、バーでお酒を飲むなんてことは無謀なことだったが、若気の至りと酔いのおかげで楽しかった思い出しかない。バーで飲むのは高いのだ。アルバイトでぎりぎりの生活をする人間がおいそれと飲めるような場所ではない。会計の金額に、今だったら「うへぁ♯!>$?」と、言葉にならない叫びをあげるだろう。

シングルモルトの中でも、アイラモルト。そうだ、シングルモルトといえばアイラモルトだ。それしかないというくらいアイラモルトだ。ラフロイグはきらいだな。ボウモワもきらいだな。グレンリベットなんかは好きだ。月並みになってしまうけど、マッカランはやっぱり好きだ。薬品臭は苦手だ。だが、ラガヴーリンはイケる。タリスカーもまあイケる。飲んでいた当時は、メルシャンのシングルモルトが安くておいしいと話題だった。歌舞伎町の酒屋に買いに行ったりして楽しかった。

酔いがたまらんのはのはよくわかる。「酔い」に違いがあるのもよくわかる。質の良いお酒のもたらす酔いは格別というのもまったくの同意である。

日本酒は大好きだ。日本酒で悪酔いするのは百均のワンカップくらいかな。醸造アルコールが添加されている安酒の場合は悪酔いしてしまう。だが、ちゃんとした銘柄で悪酔いしたことはないかなと記憶している。

ワインは安いのは悪酔いする。500円くらいから下だとだいたい悪酔いする。
毎週末ワインを飲んでいた時期もあった。阿佐ヶ谷の酒屋でワインを漁って、サルバトーレの5000円セットを取って一人で楽しんでいた。
今の私は500円のワインを買うのも躊躇う収入だが、その当時は平均的な年収の仕事に就いていたのだ。そんなときもあったのだ。

悲しいことに、今はお酒を飲むと体の調子が悪くなるので、もうあまり飲まなくなった。ウイスキーにハマっていた時に、ストレートで飲みまくり煙草もぱかぱか吸って喉を傷めてしまったのだと思う。

焼酎とか

蒸留酒もきらいじゃない。ジンはジントニックという酒を覚えたばかりの若者が居酒屋で注文する定番のようなカクテルがある。カシスオレンジなんかは軟派に感じたが、ジントニックは硬派な感じがしてよく飲んでいた。
ジンにもいろいろ種類があって、新宿のバーでピムリコっていうのがうまいよと教えてもらって覚えている。だが自分で買って飲んだことはない。

甲類乙類でいうと、甲類は悪酔いするが、乙類はまだ平気だ。
芋焼酎麦焼酎米焼酎泡盛もおいしい。そう、おいしい。
ロックでも、ハイボールでも、お湯割りでも、おいしい。
お酒は何でもだいたいおいしいんだ。アルコールの魔力。でも、単にアルコールを摂取するというよりは、ちゃんと味を楽しんでいるよ私も。

でかいペットボトルの焼酎を買わない人間

見ても買おうと思わない。あんなに大量の酒を買っても飲みきれないと思ってしまう。飲みたいときに飲めるだけの量を買えばそれでいい。
お酒を買うときに思うのは、得よりおいしいかだ。

でかいペットボトルの酒を買わない人間

でかいペットボトルの酒を買う人間はアル中だという偏見はあるかもしれない。本当にアル中で苦しんでいる人には悪いが、お酒が好きな人は、アル中と言われるとどこか嬉しそうにする人もいたりする。人は無知で愚かだ。誰だって知らずに人を傷つけることはある。知って、悔いたら、改めよう。ごめんなさい。

今はもう収入もないし体の調子も悪くなるし、お酒を飲むこともめっきり減ってしまった。たまに少し嗜む程度でいい。それでいいんだ。


書いていて、途中で気がついた。
黄金頭さんの人柄が受けてるんだと。
私がいくらなぞって書いたとしても、私という人間が魅力的でなければ誰にも受けないのだ。

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