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Everyday is like Sunday

毎日がまるで日曜日

貧困はなくならない


貧困から楽に抜け出すとか、努力が足りないとか、社会では皆に平等な機会が与えられているみたいな主張がみられるが、本当にそうだろうか。言うように努力すれば皆が報われるのか。

人間は汚い。如何に努力しようとも、その努力を搾取する者が必ずいる。誰もが努力相応の報いを受けるわけではない。それは、ブラック企業なんていう言葉が存在していることでもわかるだろう。

企業が法律に則って健全に企業活動をしているなんて幻想だ。零細中小だけじゃない、大企業だってそうだ。毎日不祥事を伝えるニュースに溢れているじゃないか。そこに平等はない。

ブラック企業で働かなければいいという意見があるが、それは無理だろう。求人票には嘘が当たり前に並ぶ。採用されてみれば提示金額と違う給与額などよく見知った話ではないだろうか。ハローワークですらその嘘を見抜けないのだ。求職者が看破することは難しいだろう。僕はこんな経験がある。とある会社に採用され初出勤すると関連会社の所属になりますとそこではじめて言われた。求人票に書いてなかったし面接時にもその話はなかった。問いただすと「あっ言ってませんでしたか」と軽い回答。不信感が募るが、生活もあるのでとにかく働かなければと、そのことには文句を言わず働いた。

働かなければ生活ができない人間にとっては職探しの時間は惜しい。その間は収入がないのだから一刻も早く仕事に就きたい。採用を辞退して次がすぐに見つかる保証もないと考えれば、多少の条件の齟齬には目を瞑る人も多いだろう。努力ではどうにもならないこともある。ブラックで働かざるを得ない人間は多い。

これでも努力しない人間が悪いと言えるだろうか。賢くない、努力しないから搾取されるというのであれば、だとしたら人間はやはり汚い。


現在の日本社会は競争するようにできている。競争により経済が成長するようにできている。能力があるものが競争に勝ち経済成長の恩恵を受けることができる。そこには勝者の陰に隠れた敗者が弱者が必ず存在することになる。つまり社会に貧困が生まれるのは必然だ。努力した皆が勝者にはなれない。現在の社会システムであるかぎり貧困はなくならない。

貧困に陥るのはプライドの問題と切って捨てていいのだろうか。プライドを捨てて人の嫌がる仕事をやればいいというが、そんなの誰だってしたくないに決まっている。言わなくてもわかると思うが貧者だって人間だ。あなたたちと同じ人間だ。嫌なことはやりたくない。「じゃあ努力しろ、俺は努力したから金があるんだ」と言を強くするが、社会システム上皆が勝てない以上無駄になる努力もある。自分が弱者であると自覚し下手に先を読んでしまう者は諦めてしまうということもあるだろう。

ブラック企業についてはベーシック・インカムが実現すればなくなるのではないかと僕は思っている。完璧な社会システムというものは存在しない。矛盾、欠点、問題点を社会保障などでいかに補うかが重要だ。資本主義市場経済は需給でバランスをとるからブッラクを選択しなければいいのだという意見があるがそんなことはなかったりする。市場での価値判断はときに悪貨が良貨を駆逐してしまう。分配の不平等も起きる。が、ベーシック・インカムで誰もが生活に必要最低限の収入を得られるようになれば焦って仕事に就く必要はなくなる。そうすればじっくりと労働の市場価値を見極めることができるようになると思うからだ。しかしベーシック・インカムも完璧ではない。実現するためには今ある社会保障を犠牲にする必要があるかもしれない。さて、これから先どんな未来が待ち受けているのだろうか。それは誰にもわからない。

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