科学的根拠のあるゲン担ぎ

今週のお題「ゲン担ぎ」


 巷では、恵方巻きの大量廃棄が話題*1。反応はさまざまだけど、「食べものを粗末にするなんてけしからん!」っていう意見が多いよう。でも、記事を読んでみると、廃棄された恵方巻きは最終的には豚の餌になるから、食べものは無駄になっていないんだよね。むしろ廃棄食品がリサイクルされてるって素晴らしいんじゃないのと思う。また、この大量廃棄に絡めてコンビニのフランチャイズ構造の問題点に憤っている意見があったりして、コンビニ業界の闇の深さに身が震えた。

 さて、その恵方巻き。これもゲン担ぎの一種だと思う。むかし誰かが願いごとをしながら黙々と丸かじりして食べたら願いが叶ったという説もあるみたいだし、経験から吉兆をおしはかっている行為といえるよね。そんな恵方巻きだけど、僕は食べたことがない。そういえば、豆まきも最近はやってない。子供の頃はやってたけど、いつのまにかやらなくなってた。

 なんでやらなくなったのかなーって考えてみたけど、結局信じてないんだよね。豆なんかまいたって厄災は退けられないし、恵方巻きを食べたって幸せは訪れない。恵方巻きと幸福がくることに因果はないんだから。元も子もない言い方だけど、現実はそう。そんな統計があるかどうかは知らないけど、今豆をまく家庭は減ってるんじゃない? だってさ、科学が発展していくにしたがっていろんなものが解明されちゃうから、神秘的なものはどんどんなくなっていくでしょ。そうなると人はどうしても現実を見るようになっちゃうと思うんだよね。だから、豆まきはされなくなるし、恵方巻きは大量廃棄される。

 でも逆にこれからは、神秘的なゲン担ぎはなくなるだろうけど、科学に根ざしたゲン担ぎってのは増えてきそうに思う。例えば、禁煙や節酒、運動をする生活習慣によってガンを予防できるということ*2。豆をまくよりもよっぽど厄病を退けられる見込みがあるよね。人類はますます現実的になっていくだろうし、そう思うと未来のゲン担ぎは科学に根ざしたものに変わっていくのかもしれないなと思った。

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