このブクマを見て興味を持ったので、買って読んでみた。
スラングやエロの使い方が取って付けたようで、リアリティを感じることができず興ざめしてしまったな、私は。とくにスラングは、その言葉使いたいだけやろと薄っぺらく感じた。でも、まあそのおかげで時代性は出せるんだけどね。
文学での明け透けなエロ描写は、もうセンセーショナルなものではなくなってしまったなと感じた。月並みにしか感じられないというか、作者の下心が透けて見えて、逆に興ざめしてしまうようになってしまった。来るかどうかわからないけど、日本でAVのモザイクが解禁されるころになると、文学でのエロ描写も鼻につかなくなるかもしれないな。
病気に関するところについては、流石に体験者にしか書けない描写ということで迫力がある。
最後は、語り手が誰なのか混乱してしまったが、まあ想像できるし、選評では評判が悪かったが、私は悪くないと思う。
あと、冒頭のHTMLタグは縦書きだと読み難いので、この小説は横書きで読める方がいいかもなと思った。
文学賞って、読者(選者)が目新しく感じること、描写、人、それと時代性が書かれてあれば受賞できるんだなと思った。
……まあ、その何を選択して書くかがとても難しいのだけどね。
運だよな。
そういえば、文學界久しぶりに買ったな。
不思議なことで、たまに文学に触れたい気分になるときがある。これまでに何度か文學界などの文学雑誌を買って読んでいる。
初めて買った文學界は、たしか、サーチエンジンシステムクラッシュっていう作品が載っていたものだっていうのは覚えている。懐。