映画の感想がブログのネタになりそうだというこで、またGyaoで無料の映画を観た。
今回は「I’M FLASH!」。新興宗教のカリスマ教祖——、という煽り文に引かれてクリックした。新興宗教という胡散臭さだけでもおもしろそうだ。しかし蓋を開けてみると「ん、いやよく意味がわかんないっす(6:40)」
言いたいことはわからなくもないんだけど、でもこれっておもしろいの? って感じ。監督の才能がすごいみたいな評価があるし、もしかして私の感性が劣っていておもしろさが理解できないのかな? と思ったりもして不安で検索してみたら、ユーチューブにあった完成披露試写会の動画を見て、俳優ありきで撮影期間が短くて満足につくることができなかったんだなということがわかったので、まあ仕方ないのかな。
いやしかし、この監督は人に伝わる物語の書き方を知らないんじゃないかとは思う。シーンに無駄が多い。作品の冒頭からそう、青年が「DVD返してくるね」と家を出てバイクで走り始めるシーン。これいらないよね。この青年のためにこんなに尺とらなくていいよね。この青年、今後の物語にまっーたく出てこない。ただ主人公と事故させるだけの役だ。伏線にもならない。観客ってのは飽きやすいから、よけいな情報を与えないのは物語の鉄則じゃなかったか。描かれるシーンにはすべてに意味があるというのが物語を書く上で大事なことなんじゃなかったか。
あとモノローグだけで語るのは映像作家として表現の放棄に近い行為だと思う。効果的につかわれるならまだしも、映像の内容とは無関係に何やら自分語りをながながとしてしまう。ここでこの映画で伝えたいことを語っているようなのだけど、映像とリンクしないためにまったく頭に入ってこない。人物を描くことも上手にクロースアップできずにとっ散らかってしまっているので掘り下げができてない。あと全体的に映像の間というか雰囲気的に文学的な空気が流れている風ではあるんだけど、まとまらない映画をふんわりとごまかしているようにしか感じない。
ただ、銃で人を撃って殺すシーンはすごい迫力があった。藤原竜也がいきなり銃を撃って殺すシーンなんて、「おおっ!」っておもわず声が出そうにびっくりしたもん。バイオレンスに強いなら、せめて交通事故のシーンを迫力をもって描いて欲しかった。事故が起こったあとのシーンだけなんて味気ないよ。やっぱ予算とスケジュール的に無理があったのかな?
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