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Everyday is like Sunday

毎日がまるで日曜日

無職の1日。4月3日、晴れ。外出した。

 8時ごろに一度目が覚めるが、まだ眠たかったのでそのまま寝ることにした。昨夜は4時30分過ぎに床についたので、まだたっぷりと眠気が残っていた。
 9時40分ごろに夢を見た。わたしが女性になって物語の主人公のように一人称で語っている夢だった。
 内容は以下のような感じだ。

 ――渡したいものがあるからと呼び出された。場所はセブンの裏の路地。彼がくれたのは、いくつかの野菜とりんごが入ったビニール袋と、それからキス。わたしはいらなかったけど、ビニールと一緒に強引に渡された。

 なんか小説っぽいなと思った。「わたしはいらなかったけど」なんて淡々と語っているところとか、何かを渡すのと一緒にキスまで渡してしまうとか(ロマンチックのようでいてキモいけど……)。最近、恋愛小説ばかりを読んでいたせいか、脳みそが恋愛脳に侵されてしまったか?
 それからは10時と11時の半ばころにウトウトと意識が戻りつつも、12時20分ごろまでゴロゴロと寝ていた。
 起きるとうがいをして、ぬるま湯を一杯飲んだ。
 3月分の健康保険税を支払い忘れていたのをしっかりと思い出す。支払期限日に払うのが面倒で諦めて今日払おうと予定していた。健康保険税は、支払い用紙に記載されている支払期限を過ぎると、コンビニでの支払いができなくなる。こうなると、役所まで出向かなくてはならない。
 腹が減っていなかったので、着替えて、支所に向かうことにした。
 13時過ぎ。外はいい天気だった。厚手のパーカーを着ていたが、軽く汗ばむ。春の陽気だ。
 目の前を中学生くらいの子が自転車で通り過ぎる。それを見て、今が春休みだと気づく。
 支所までの道中は、すこぶる長閑だった。
 ひっきりなしに車の行き交う大きな国道の騒音も、うららかな陽気の中では穏やかに感じ、信号待ちの向かい歩道では、たぶんおろしたての春服が似合っているか気になるのか、たびたび俯いては服をいじくる女の子が可愛らしかった。
 横断歩道を渡ってしばらく歩くと、ある家の庭先で白い梅の花が満開だった。まるで花嫁が纏う純白の着物のように純一無雑の美しさ。
 それからしばらく歩くと、広い田んぼだったところが埋め立てられてアパートになっていて、その向かいの廃墟だった集合住宅は取り壊されて2棟の一戸建てが建築中だった。
 支所が近づくと、古い木造の家の軒先から、鳥のさえずりが聴こえてきた。うるさいくらいに甲高く休むことを忘れて鳴き続けている。なんだか今日の暖かな陽気を嬉しそうに楽しんでいるようだった。
 支所に入ると、案内係のおじさんがいた。
 もう何年もこの支所に通っているが、はじめてのことだった。新年度にあたって人員体制を変えたのだろうか。
 さっさとおじさんの横を通り過ぎ、順番待ちのカードを引き抜きベンチへと足を運ぶ。
「あの……」とおじさんが、躊躇いがちに声をだした。
 たぶんこちらに向かって声をかけているつもりなんだろうが、おじさんはの動作がどうもはっきりしない。
 わたしは「支払いです」とおじさんに向かってこたえてあげた。
「じゃ、いちばん奥の窓口へ」
 ちなみに、今日一日で、わたしが言葉を発したのはこの「支払いです」だけだ。
 支払いが終わると、支所近くにあるブックオフへ行った。
 書棚を軽く流し見て、なんとなく目についた、舞城王太郎の「好き好き大好き超愛してる。」と新庄耕の「狭小住宅」を買った。216円の出費。
 帰ってきて、腹が減ったので、昨夜の残りの冷ご飯をチンしてふりかけで食べた。
 それからは、パソコンを開いて、書き物をする真似をしたり、ネットをみたり、いつもと同じようなことをした。
 そしてこの日記を書いた。

お題「今日一日何をしましたか?」

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