コンビニ人間を読んだ。
芥川賞で話題になって、ずっと読みたいと思っていたけど、本が高いので買えなかった。
ようやく文庫が発売されて、それでも中古は400円を超えていた。
無職の自分にとっては高い。
わたしにとっての中古本の理想価格は108円(税込)だ。
そんな折、不用品を売っていたメルカリの存在を思い出し検索してみた。
300円で出品されていた。
300円はメルカリでの最低販売額だ。
キャンペーンでもらった300ポイントで買った。
実質タダだった。
古本を買うと、作者や出版社にはお金はいかない。
古本ばかりを買っているわたしは、なんかいつも申し訳なく思う。
でも、わたしは貧乏だ。
貧乏がわるいと、開き直るしかない。
さて、読んだ感想だ。
おもしろかった。
コンビニ人間の主人公は女だ。
新卒から18年間ずっとコンビニバイトをしている女。
美人でもなく、ずっと彼氏なし。
わたしは、この主人公のイメージが家の近くにあるコンビニの女性店員と重なった。
その女性店員が、実際にどんな人かは知らない。
ただ美人ではない。ショートカットで、痩せ気味で、口紅の色が浮いている。
そんな女性だ。
年齢も小説の主人公に近い感じがする。
小説の主人公は、プロフェッショナルなコンビニ店員だ。
近所のコンビニ店員も、なかなかにベテランの風格。
なもので、わたしはこの小説の主人公のビジュアルイメージが、近所のコンビニ店員になっている。
コンビニは身近な題材なので、万人に理解されやすい。
この点でも、この小説は文学なのにずいぶんと読みやすくなっている。
文体もむずかしいものではない。
話の長さも長くないし。
描写も理解しやすい。
すごく現代を感じる。
こういうのが芥川賞をとるんだな。
なるほどなぁ。
なんとなく納得した。
- 作者: 村田沙耶香
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2018/09/04
- メディア: 文庫
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